寝た。
盛大に寝た。
おそらく寝ること含めて監督の思惑通りなのかもしれないけれど、無理だった。
字幕ではなく吹き替えであればワンチャン起きてたかもしれないけど、あの内容で字幕は無理だ。
■基本情報
公開日:2024/5/24
監督・脚本 :ジョナサン・グレイザー
制作 :ジェームズ・ウィルソン、エバ・プシュチンスカ
主演 :クリスティアン・フリーデル、サンドラ・ヒュラー
配給 :ハピネットファントム・スタジオ
■感想
アウシュビッツ強制収容所の隣に住む一家。
塀を隔てた隣のアウシュビッツの生活音や叫び声が聞こえてるのだろうけれど、この音が小さすぎてほとんど聞こえてこない。映画館の空調の音にかき消される暗い。
夜とか実際には音が発生するのがあり得ないシーンで辛うじて聞き取れるか?この衣擦れの音が塀の中の音なの?隣の客の身動ぎの音?というくらい分からなかった。
事前の宣伝で「おかしな環境である」「隣から聞こえてくる声」という知識が無かったら全く感じ取れなかったと思う。
これは私が観に行った劇場の音響のせいなのかしら?
監獄の隣、という住みづらい場所なのに、「楽園」「東方生存圏」とか言っちゃう奥様が良い感じにイカれてますね。
塀の中を知っている旦那さんとのギャップとか。
奥さんとしてはあくまで自分の生活にしか関心が無い感じがね。
冒頭で、おそらく収容されたユダヤ人から奪ったであろうコートや口紅を付けているシーンもなかなかにグロく。
自分の関心の外にあることに人間はどこまでも疎く、無頓着で、視界に入らないこと、視界に入っても気付かないことを示したいんだろうけれど、私にはどこまでも合わない映画だったなぁ。
後半ガン寝してしまってエンディングの音で目が覚めたくらいに、ぐっすりしたのは映画館で映画を見ていて初めての経験です。
後半もちゃんと見たら感想変わるのかもしれないけれど、もう一度映画館で見直すほどでもないし、アマプラとか配信サイトに降りてきたらで良いかな。配信ですら見直さないかもしれない。
私の関心もそこには無かった。
隣人が殺人鬼でも、隣が墓地でも、死刑場でも、気にしない人は気にしない。だってその人の関心領域の外だから。そういうことを伝えたい映画何だと思う。
しかし裕福な家庭だったな。
戦時中ということは随所で分かる表現だったけれど、それでも羨ましくなるような生活をしていた(笑)